こんにちは。院長の百瀬です。根(神経)の治療をみなさん経験したことはありますか?
歯医者さんの治療のやり直しで最も多い1つが根の治療のやり直しです。
では、日本で根の治療の失敗率はどれくらいだと思いますか?
失敗を繰り返すとどうなると思いますか?
東京医科歯科大学の須田教授の論文によると日本では約7割失敗していることが報告されました。では、なぜ失敗してしまうのか?失敗を繰り返すとどうなるのか?
根の治療の失敗する原因はいくつかあります。
①根の病気の原因は細菌感染である
②日本では細菌感染する状態での治療になることが多い(ラバーダム防湿をしない)
③根の中の構造は複雑で、1度感染すると無菌にすることは不可能である
④土台や被せ物の封鎖が悪いと、術後に隙間から再感染してしまう
根の病気の原因は細菌感染であることが分かっていて、その原因は唾液であることが多い。
つまり、治療中に歯を削ったりする際に水と唾液が一緒に根の中に入り感染したり、根の治療中に唾液が入ったりすることが主要因になります。
根の中は実は太い枝がいくつもあり、さらに細い枝が途中から出てきたりします。このように複雑な構造になっているので1度感染すると医学的に無菌にすることは難しくなってしまいます。
ラバーダム防湿あり ラバーダム防湿なし
ドラマなどでお医者さんが緑の布をかけて手術をしているのをみたことはありませんか?
清潔な状態で手術しないと感染して失敗するからです。
歯科でも同じで、ラバーダム防湿をしないと細菌感染してしまう可能性が高いのと、殺菌消毒液が危険なので多くつくことができないので根の治療が失敗しやすいということになります。
文献で示されているよに根の治療が成功しても、その後の被せ物の治療が精密でないと再感染を起こして病気ができてしまいます。つまり根の治療の成功には被せ物の精度が重要であるということです。
最後に、根の治療の繰り返しをしているとどうなってしまうか?
1度被せ物をして、再治療の為に被せ物を外してを繰り返すと歯を失うので最終的に歯を抜かないといけなくなったり、歯が割れたりしてしまいます。歯自体がないのはどんな治療や技術でも元に戻せません。
少し長くなってしまいましたが、根の治療について少し理解が深まっていただけたら嬉しいです。また今後もブログではできるだけ詳しい深い話をできたらと思います。次回もまた為になる豆知識をお伝えできたらと思います。最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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